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2021.10.10

「特定技能」とは?「技能実習」との違いを解説

「特定技能」とは?「技能実習」との違いを解説

特定技能制度は、日本国内の労働力不足に対応する目的で2019年に創設されました。

特に人材確保が難しい14の産業分野において、一定以上の専門性と技能、日本語能力を持っている、即戦力となる外国人を受け入れる制度です。

令和3年7月末現在で、3万人を超える特定技能1号在留外国人が、全国47都道府県で活躍しています。

特定技能制度と技能実習制度は「似て非なるもの」で、全く別々の制度です。
しかし、その成り立ちや実際の運用面などで、重複あるいは一連となる場合もあり、それが制度自体を分かりにくくしています。

ここでは両制度の違いを中心に、詳しく且つ分かりやすく解説していきます。

 

在留資格「特定技能」とは

特定技能は、日本国内の労働力不足を外国人労働力で補ってもらう制度のひとつであり、日本での就労を希望している外国人に、大きく門戸を開いています。

 

「特定技能1号」と「特定技能2号」の違い

特定技能には1号と2号があります。在留可能期間や日本国内での滞在条件、登録支援機関との関係性などに違いがあり、2号の方が自由度が高くなっています。

1号から2号への移行は、建設または造船・舶用工業分野において特定技能1号での最長在留期間(5年間)が終了した後に申請が可能となります。

 

「特定技能」と「技能実習」との違い

特定技能と技能実習の最も大きな違いは、労働の目的にあります。
その他にも受け入れ可能業種や在留資格制度、雇用条件などにも違いがありますが、ここでは特徴的な4つの項目について解説します。

 

制度の目的

特定技能の目的は労働力の確保であり、技能実習は発展途上国への日本の技術移転です。

特定技能人材は日本人労働者とほぼ同じ作業や業務を行うことが出来ますが、技能実習生は単純作業などの、技術習得に係らない作業や業務は行うことが出来ません。

制度の目的の違いが、可能な作業や業務内容にも表れています。

 

受け入れ可能業種

技能実習1号では全職種・作業、2号への移行対象職種は85職種156作業と幅広い業界で受け入れが可能ですが、特定技能では、特に人材確保が難しい下記14の産業分野に限られています。

・介護 ・ビルクリーニング ・素形材産業 ・産業機械製造業
・電気・電子情報関連産業 ・建設業 ・造船・舶用工業 ・自動車整備
・航空 ・宿泊 ・農業 ・漁業
・飲食料品製造業 ・外食業

 

この14分野には、技能実習2号への移行対象85職種156作業のうち、81職種145作業が含まれていますが、全ての職種・作業ではありませんので、受け入れをご検討の際には、技能講習監理組合や登録支援機関へご相談されることをお勧めします。

 

滞在期間

技能実習での滞在可能期間は1号から3号までで最長5年間(1号1年、2号2年、3号2年)ですが、特定技能1号は、1年、半年、4ヶ月の何れかの在留資格を通算で5年まで更新することが出来ます。

特定技能2号は、3年、1年、半年の在留資格を期間無制限で更新出来ますので、事実上無期限で滞在が可能になります。
また、滞在中に一定の要件を満たせば、日本での永住権申請を行うこともできます。

 

家族の帯同

特定技能2号になると、家族の帯同が認められます。
特定技能1号から2号へ移行するためには、いくつかの要件がありますが、まずは建設または造船・舶用工業の2分野で、特定技能1号として5年間就労する必要があります。

また、帯同可能な家族とは「配偶者および実子」に限られており、親兄弟や親戚などは対象外ですが、配偶者や子ども達と一緒であれば、永く日本で安心して働くことができるのではないでしょうか。

この施策も、優秀な特定技能人材を長く雇用するためのアピールポイントとなりますので、該当分野で受け入れをご検討の際には、技能実習生監理組合または登録支援機関へご相談されることをお勧めします。

 

「特定技能」受け入れまでの流れ

現在、特定技能人材の送り出し可能な国は、二国間取決め(MOC)に署名した13か国に限られています。

・フィリピン ・カンボジア ・ネパール ・ミャンマー
・モンゴル ・スリランカ ・インドネシア ・ベトナム
・バングラデシュ ・ウズベキスタン ・パキスタン ・タイ
・インド

 

この取り決めは、技能実習制度で問題になっている悪質ブローカーの排除と、円滑かつ適正な送出し・受入れの確保などに必要または有益な情報を、両国間で正確かつ速やかに共有することを目的としています。

実際の特定技能人材受け入れ手順は、在留資格(1号または2号)や外国からの来日か、日本国内での切り替えかなどで多少異なりますが、概ね下記のような流れになっています。

  1. 受入れ機関が自ら求人情報を配信し、特定技能人材を直接受入れることも可能ですが、日本国内での各種支援などが必ず必要となりますので、ほとんどの場合は、これらも含めて登録支援機関へ求人を依頼します。
  2. 依頼を受けた登録支援機関は、国内外の職業紹介事業者へ人材のあっせんを依頼します。
  3. 受入れ機関と候補者双方の合意がなされれば雇用契約を締結します。
  4. 受入れ機関側は雇用条件や業務の詳細などを、雇用予定の特定技能人材へ直接またはオンラインで説明を行います。(これは事前ガイダンスと呼ばれています。)
  5. 一方、特定技能人材は制度で定められた項目に則って健康診断を行い、渡航(国内転居)や就労に問題ない健康状態を示す必要があります。
  6. 書類などの作成や関係官庁への手続きは、登録支援機関や職業紹介事業者がサポートを行います。
  7. 外国から入国する特定技能人材は新たな在留資格の取得、国内で技能実習2号などからの切り替えの場合は、在留資格変更を行います。
  8. 入国後は技能実習1号のような講習などは必要ありませんので、日常生活に必要なオリエンテーションや住民登録、銀行口座の開設などを行えば、すぐにでも就労が可能となります。

 

「特定技能」のため、外国人に求められる要件

特定技能人材となるためには、一定以上の専門性と技能、日本語能力の両方を持ちあわせ、即戦力となることが求められていますので、それぞれの要件を満たす必要があります。

専門性や技能に関しての要件は、下記2点の何れかが必要となります。

  1. 技能実習2号を良好に修了している。
  2. 国内外で行われる、各分野の技能試験に合格している。

ただし、①に関しては先に触れました特定技能移行職種・作業であり、その関連分野の業務区分と同一でなければいけません。

例えば、技能実習2号を耕種農業の施設園芸で修了した場合は、特定技能農業(耕種農業全般)のみへ移行が可能であり、他の分野や業務区分(飲食料品製造業全般や農業分野であっても畜産農業全般など)への移行は出来ません。

しかし、②の技能試験に合格した分野などであれば、特定技能人材となることが出来ます。
この技能試験の受験には特別な要件はなく、満17歳以上で外国籍の方であれば、誰でも受験することが出来ますので、日本語能力を証明する試験と合わせて合格すれば、技能実習経験が無くても特定技能人材になることが出来ます。

一方、日本語能力に関しての要件は、下記2点の何れかが必要となります。

  1. 技能実習2号を良好に修了している。
  2. 国際交流基金日本語基礎テスト(JFTベーシック)合格、または日本語能力試験(JLPT)N4以上。

このように、特定技能人材を獲得するには、受入れを検討されている分野の技能実習2号を移行させることが一番の近道ということがお分かりいただけたと思いますので、採用計画策定の際には、技能実習生監理組合または登録支援機関へご相談されることをお勧めします。

 

受入れ機関の要件

特定技能人材の受入れを行う受入れ機関側にもいくつかの要件がありますが、その多くは関連法令の遵守、社会通念や公序良俗に反しない限り問題ないものばかりです。

具体的には、特定技能人材を日本人労働者と同等以上の処遇(給与や福利厚生、社会保障など)とすることや一時帰国を希望した場合は認める、悪質ブローカーを利用していないなどです。

しかし、支援体制関係の要件には、過去2年間に中長期在留者の受入れまたは管理を適正に行った実績があることや、外国人が十分理解できる言語での支援が実施できる体制を有していることなど、厄介な要件が存在します。

初めて外国人労働者を受け入れる場合や、通訳などの支援体制が確保できないことも多いと思いますが、支援体制関係の要件に関しては、その全てを登録支援機関へ委託することにより、要件を満たしているとみなされますので、事実上、登録支援機関のサポートなしでは特定技能人材の受入れは不可能ということになります。

 

登録支援機関とは

登録支援機関は,受入れ機関との支援委託契約により,支援計画に基づく特定技能人材への支援の全てを実施する組織です。

言い換えれば、受入れ機関と特定技能人材の間に立ち、双方の円滑な業務進行や日本での暮らしをサポート、調整する役割を担っています。

 

まとめ

特定技能制度と技能実習制度の違いはお分かりいただけたでしょうか?
特定技能人材は労働者であり、一定以上の専門性や技能、日本語力を合わせ持った即戦力となります。

受入れには、少し厄介な要件などもありますが、そこは登録支援機関へ任せておけば大丈夫だということもお分かりいただけたと思います。

特定技能人材の受入れをご検討の際には、まずは技能実習生監理組合、または登録支援機関へご相談されることをお勧めします。

Ansong協同組合 事務局

私たちANSONG協同組合は「日本企業の素晴らしい技術」と「中国および東南アジアの技術不足という課題」の架け橋となり、外国人技能実習制度を通し、御社の事業と日本経済の発展に寄与します。

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