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2021.07.7

【2021年版】技能実習生を受け入れ可能な職種とは?

「技能実習生を受け入れたいと思っているけれど、この職種で受け入れ可能なのだろうか?」といった疑問はないでしょうか?

実際に企業が受け入れ可能な対象職種は細かく分類され、製造業から近年では介護やサービス業なども含めた85職種156作業にも及びます。(2021年3月現在)

ここでは、どのような受け入れ可能な職種があるのか、また、実習生が滞在期間を延長できるのはどの職種でどのような規定があるのかをご紹介します。

技能実習生の受け入れには「移行対象職種」に注意!

まずは「移行対象職種」について知っておきましょう。

移行対象職種とは、技能実習生が第1号実習から第2号・第3号技能実習へ移行することができる職種のことです。

そもそも技能実習制度において技能実習生の在留資格は1号、2号、3号に区分されており、第1号技能実習は入国1年目の実習、第2号技能実習は2〜3年目、第3号技能実習は4〜5年目となっています。

技能実習制度は技能実習生が母国へ技能等を移転することが目的です。そのため、第1号技能実習において、単純作業の繰り返しによって修得ができる程度の実習の場合、移転すべき技能等として認められません。

また、技能実習生が1号から2号へ移行し、2年目以降も滞在を延長したい場合には、所定の技能検定に合格するなどの条件の他、そもそも従事している職種が移行対象職種である必要があります。

この移行対象職種である場合には、日本の滞在期間を最大で5年(第3号技能実習の場合)まで延長することが可能です。

 

第2号・第3号への移行対象職種の一覧

それでは、ここで全ての移行対象職種を見ていきましょう。2021年3月現在、第2号移行職種は85職種156作業、第3号移行職種は77職種135作業が対象となっています。

参照:最新の移行対象職種

1. 農業関係(2職種6作業) 2. 漁業関係(2職種10作業) 3. 建設関係(22職種33作業)
4. 食品製造関係(11職種18作業) 5. 繊維・衣服関係(13職種22作業) 6. 機械・金属関係(15職種29作業)
7. その他(19職種35作業) 8. 社内検定型(1職種3作業)

 

[表中の記号の意味]

◎:技能実習評価試験に係る職種

△:第3号技能実習移行対象外の職種・作業

 

1. 農業関係(2職種6作業)

職種 作業 職種特有の要件
耕種農業◎ 施設園芸 技能実習計画の提出にあたり営農証明書等を提示すること
畑作・野菜
果樹
畜産農業◎ 養豚
養鶏
酪農

 

2. 漁業関係(2職種10作業)

職種 作業 職種特有の要件
耕種農業◎






かつお一本釣り漁業 水産庁に設置された漁業技能実習事業協議会より、技能実習計画の申請に添付する証明書の交付を受けることを含め、特有の条件を満たすこと(水産庁HP及び、特定の職種及び作業に係る技能実習制度運用要領-漁船漁業職種及び養殖業職種に属する作業の基準について- を参照のこと)









延縄漁業
いか釣り漁業
まき網漁業
ひき網漁業
刺し網漁業
定置網漁業
かに・えびかご漁業
棒受網漁業△
養殖業◎ ほたてがい・まがき養殖作業

 

3. 建設関係(22職種33作業)

職種 作業 職種特有の要件
さく井 パーカッション式さく井工事 2020年1月より、受入れ人数枠やキャリアアップシステムの登録等にかかる固有の基準が適用される場合があるので対応すること(特定の職種及び作業に係る技能実習制度運用要領

-建設関係職種等の基準について- を参照のこと)。

ロータリー式さく井工事
建築板金 ダクト板金
内外装板金
冷凍空気調和機器施工 冷凍空気調和機器施工
建具製作 木製建具手加工
建築大工 大工工事
型枠施工 型枠工事
鉄筋施工 鉄筋組立て
とび とび
石材施工 石材加工
石張り
タイル張り タイル張り
かわらぶき かわらぶき
左官 左官
配管 建築配管
プラント配管
熱絶縁施工 保温保冷工事
内装仕上げ施工 プラスチック系床仕上げ工事
カーペット系床仕上げ工事
鋼製下地工事
ボード仕上げ工事
カーテン工事
サッシ施工 ビル用サッシ施工
防水施工 シーリング防水工事
コンクリート圧送施工 コンクリート圧送工事
ウェルポイント施工 ウェルポイント工事
表装 壁装
建設機械施工◎ 押土・整地
積込み
掘削
締固め
築炉 築炉

 

4. 食品製造関係(11職種18作業)

職種 作業 職種特有の要件
缶詰巻締◎ 缶詰巻締
食鳥処理加工業◎ 食鳥処理加工 「食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律」に基づく都道府県知事の許可証を有する事業所で行うこと
加熱性水産加工食品製造業◎ 節類製造
加熱乾製品製造
調味加工品製造
くん製品製造
非加熱性水産加工食品製造業◎ 塩蔵品製造
乾製品製造
発酵食品製造
調理加工品製造
生食用加工品製造
水産練り製品製造 かまぼこ製品製造
牛豚食肉処理加工業◎ 牛豚部分肉製造 食品衛生法に基づく食肉処理営業許可書を有する事業所の業態であること
ハム・ソーセージ・ベーコン製造 ハム・ソーセージ・ベーコン製造
パン製造 パン製造
そう菜製造業◎ そう菜加工 企業や事業主に食品衛生法に基づく営業許可の取得を求めるほか、食品の大量調理を行うための厳密な設備要件などの要件を満たしていること(そう菜製造業職種の審査基準を参照のこと)
農産物漬物製造業◎△ 農産物漬物製造 漬物製造管理士2級以上の有資格者が在籍している実習実施者であること
医療・福祉施設給食製造◎△ 医療・福祉施設給食製造 施設が健康増進法に基づく特定給食施設としての届出を行っている必要がある点を含め、いくつか特有の条件を満たしていること(医療・福祉施設給食製造職種の審査基準を参照のこと)

 

5. 繊維・衣服関係(13職種22作業)

職種 作業 職種特有の要件
紡績運転◎△ 前紡工程
精紡工程
巻糸工程
合ねん糸工程
織布運転◎△ 準備工程
製織工程
仕上工程
染色 糸浸染
織物・ニット浸染
ニット製品製造 靴下製造
丸編みニット製造
たて編ニット生地製造◎ たて編ニット生地製造
婦人子供服製造 婦人子供既製服縫製
紳士服製造 紳士既製服製造
下着類製造◎ 下着類製造
寝具製作 寝具製作
カーペット製造◎△ 織じゅうたん製造
タフテッドカーペット製造
ニードルパンチカーペット製造
帆布製品製造 帆布製品製造
布はく縫製 ワイシャツ製造
座席シート縫製◎ 自動車シート縫製

 

6. 機械・金属関係(15職種29作業)

職種 作業 職種特有の要件
鋳造 鋳鉄鋳物造
非鉄金属鋳物鋳造
鍛造 ハンマ型鍛造
プレス型鍛造
ダイカスト ホットチャンバダイカスト
コールドチャンバダイカスト
機械加工 普通施盤
フライス盤
数値制御施盤
マシニングセンタ
金属プレス加工 金属プレス
鉄工 構造物鉄工
工場板金 機械板金
めっき 電気めっき
溶融亜鉛めっき
アルミニウム陽極酸化処理 陽極酸化処理
仕上げ 治工具仕上げ
金型仕上げ
機械組立仕上げ
機械検査 機械検査
機械保全 機械系保全 中長期にわたる保全計画書や保全部門のわかる組織図等を提示すること
電子機器組立て 電子機器組立て
電気機器組立て 回転電機組立て
変圧器組立て
配電盤・制御盤組立て
開閉制御器具組立て
回転電機巻線製作
プリント配線板製造 プリント配線板設計
プリント配線板製造

 

7. その他(19職種35作業)

職種 作業 職種特有の要件
家具製作 家具手加工
印刷 オフセット印刷
グラビア印刷◎△
製本 製本
プラスチック成形 圧縮成形
射出成形
インフレーション成形
ブロー成形
強化プラスチック成形 手積み積層成形
塗装 建築塗装
金属塗装
鋼橋塗装
噴霧塗装
溶接◎ 手溶接
半自動溶接
工業包装 工業包装
紙器・段ボール箱製造 印刷箱打抜き
印刷箱製箱
貼箱製造
段ボール箱製造
陶磁器工業製品製造◎ 機械ろくろ成形
圧力鋳込み成形
パッド印刷
自動車整備◎ 自動車整備 道路運送車両法に基づき地方運輸局長から認証を受けた自動車分解整備事業場における作業でなければならない点を含め、いくつかの特有の要件を満たしていること(特定の職種及び作業に係る技能実習制度運用要領-自動車整備職種の自動車整備作業の基準について-を参照のこと)
ビルクリーニング ビルクリーニング 建築物における衛生的環境の確保に関する法律に掲げる登録業種のうち、第1号の「建築物清掃業」又は第8号「建築物環境衛生総合管理業」の登録を受けていること
介護◎ 介護 監理団体、企業・事業主に専門知識と技術を有する者の在籍が求められる点を含め、いくつか特有の条件を満たすこと(特定の職種及び作業に係る技能実習制度運用要領-介護職種の基準について-を参照のこと)
リネンサプライ◎△ リネンサプライ仕上げ ホテルリネン関係であれば(一社)日本リネンサプライ協会が定める「リネンサプライ業に係る洗濯施設及び設備に関する衛生基準」、病院寝具関係であれば(一財)医療関連サービス振興会が定める「寝具類洗濯業務に関する基準(認定基準)」の認定を受けた施設であること
コンクリート製品製造◎ コンクリート製品製造
宿泊◎△ 接客・衛生管理 下記の①~③のすべての条件を満たす宿泊施設における作業であること

① 旅館業法に定める旅館・ホテル営業の許可を得て、専ら客と対面して接遇を行う

(店舗型性風俗特殊営業に関する施設は除く)こと

② 食品衛生法に基づく営業許可を得ていること

③ 消防法令適合通知書の交付を受けていること

RPF製造◎ RPF製造 下記の①~④のすべての要件を満たすこと。

① JIS規格(JISZ7311:2010認証)を受けている工場または300トン/月以上の生産能力を有する工場である。

② 安全管理者(常時50人以上の労働者を使用する工場)または

安全衛生推進者(常時50人未満の労働者を使用する工場)を選任している。

③ 安全衛生委員会を設置し、毎月1回以上開催するとともに、議事の概要を労働者に周知している。

④ 日本RPF工業会が定めるひな型に準じた安全衛生規定を制定している。

(審査基準-作業の定義より)

鉄道施設保守整備 軌道保守整備
ゴム製品製造◎△ 成形加工
押出し加工
混練り圧延加工
複合積層加工

 

8. 社内検定型(1職種3作業)

職種 作業 職種特有の要件
空港グランドハンドリング◎ 航空機地上支援
航空貨物取扱
客室清掃△

 

[表中の記号の意味]

◎:技能実習評価試験に係る職種

△:第3号技能実習移行対象外の職種・作業

 

2号・3号への移行には技能検定の合格が必要

技能実習生が1年目の実習を終了した後、第2号へ、さらにその後の第3号へ移行をしたい場合には、国家試験である技能検定もしくは技能実習評価試験に合格する必要があります。

それでは、これらの試験について詳しく見ていきましょう。

技能検定には3つの種類がありますが、技能実習生が主な対象となっているのはこちらです。

  • 都道府県職業能力開発協会が随時試験として実施するもの(都道府県方式随時試験)

(監理団体の要望に応じて開催日時などを柔軟に設定し、漢字にふりながを振るなどの配慮がなされています。)

残りの2種については、技能実習生には馴染みが薄いと言えるでしょう。

  • 都道府県職業能力開発協会が定期試験として実施するもの(都道府県方式定期試験)

(日本語を母国語としない受験者へ特別の配慮がありません。)

  • 厚生労働大臣が指定する指定試験機関が実施するもの(指定試験機関方式)

(技能実習生が受験できるのは現在2職種のみとなっています。)

この技能検定は来日後に習得した技術や知識を評価するものであり、その後の実習をより効果的にする目的で行われます。検定は学科試験と実技試験から構成され、職種や作業によって試験内容が異なります。また、下位の方から、基礎級、随時2級、随時3級と3つの区分に分かれています。

加えて、来日前に作成する技能実習計画では、目標として技能検定または技能実習評価試験に合格することを盛り込むことになっており、次の段階への移行の有無に関わらず受験する義務があります。

  • 第1号技能実習の目標:基礎級の学科試験、実技試験に合格すること 
  • 第2号技能実習の目標:随時3級の実技試験に合格すること 
  • 第3号技能実習の目標:随時2級の実技試験に合格すること

さらに重要なこととして、第2号へ移行する際には基礎級に、第3号に移行する場合には3級に合格している必要があります。受け入れ側では、これらの受験に関する申請等を進めておきましょう。

また、技能検定は、職業能力開発促進法第四十四条第一項に該当する検定のことであり、技能実習評価試験は、主務省令で指定する試験(外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律 第二章第1節第八条)に該当します。

技能実習評価試験には初級・専門級・上級の3つレベルがあり、役割としては技能検定と同等のものとみなされています。

こうした検定は国家試験であることから、国がその技能を認めたという証にもなり得ます。母国を離れ外国である日本で実習を行なった努力や経験の証として、誇りを持って持ち帰ってもらいたいものでもあります。必要かどうかに関わらず、受け入れ企業は実習生が合格できるよう支援しましょう。

[参考サイト]

 

3号の受け入れには、優良要件適合者の認定が必要

実習実施者は優れている実績があり、しっかりした受け入れ体制があれば、「優良要件適合者」に認定されます。より具体的には以下のような評価項目(合計120点)に対して6割以上の得点が必要です。

【「優良要件適合者」の評価項目】

① 技能等の修得等に係る実績(70点)

② 技能実習を行わせる体制(10点)

③ 技能実習生の待遇(10点)

④ 法令違反・問題の発生状況(5点(違反等あれば大幅減点))

⑤ 相談・支援体制(15点)

⑥ 地域社会との共生(10点)

優良要件適合者になると、技能実習生の受け入れ枠が2倍になり3号の受け入れが可能になります。

加えて3号の受け入れには監理団体にも注意が必要です。監理団体には「特定管理事業」と「一般管理事業」の2種類がありますが、特定管理事業の場合は1号・2号しか受け入れができません。3号までの実習を計画している場合は、一般管理事業を行っている監理団体を選びましょう。

 

必須業務の勤務時間は50%以上に!

技能実習生が第2号、第3号へ移行する場合、従事する職種が移行対象職種に該当しているかどうかはまず確認すべきことですが、さらに、実習生が従事する業務の割合についても規定通りになっているかも確認しなければなりません。

具体的には、必須業務の時間数が年間の実習時間の50%以上であること、関連業務は年間の50%以下、周辺業務は3分の1以下でなければなりません。

また、必須業務・関連業務・周辺業務それぞれにおいて、「安全衛生業務」を設定しなければならず、時間数としては業務毎に全体の10%以上を占めている必要があります。

これらの業務時間の割合についても技能実習計画に記載しておきましょう。

それぞれの業務の詳細は、厚生労働省が公開している「審査基準」に詳しく記載されています。

 

必須業務とは

必須業務とは、実習生が実習で修得しようとする技能に関連する技能検定や技能実習評価試験をベースとして、実習生が身につける必要がある業務のことを指します。

厚生労働省の「審査基準」に記載されている該当する職種の必須業務については、一つも欠かすことなく行わなければなりません。

また、必須業務に含まれている安全衛生業務も記載されているので、こちらも全て行う必要があります。

 

関連業務・周辺業務とは

関連業務とは、必須業務に関連する業務のことで日本人従業員も同じ業務を行うこともあります。 同じく周辺業務も必須業務に関連した、通常従事するであろうと想定された業務のことを指します。

 

第1号(1年間の実習期間)を受け入れる場合

技能実習第1号の在留資格では、1年以内の技能実習でも認められる場合があります。

2年目以降の移行対象職種とは異なり、その職種や業務について細かく定められてはおらず、どの職種でも実習が可能と言えます。

ただし、技能実習生が修得しようとする技能が次の点の基準を満たすことが必要です。

  • 技能実習制度の本来の目的である、日本の技術や知識を発展途上国へ移転し、その国の発展に寄与できる技能であること
  • 同一作業の繰り返しのみで、技能の上達が期待できない作業であってはならないこと

 

最新の移行対象職種を調べるためには

移行対象職種は随時追加されています。最新情報は外国人技能実習機構や厚生労働省のウェブサイトで公開されていますので、以下のサイトで確認しましょう。

 

まとめ

ここでは、実際に技能実習生が就労できる職種について詳しく解説してきました。

技能実習生が2年目以降も日本での滞在を希望することの背景には、より多くのことを学び技術や知識を身につけたい、それを持って母国の発展に寄与したい、家族の支えになりたいというそれぞれの想いがあります。日本の国家試験である技能検定では、日本語の評価なども含まれます。誇りを持って帰国してもらえるよう、合格のサポートもぜひ行っていきましょう。

Ansong協同組合 事務局

私たちANSONG協同組合は「日本企業の素晴らしい技術」と「中国および東南アジアの技術不足という課題」の架け橋となり、外国人技能実習制度を通し、御社の事業と日本経済の発展に寄与します。

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